「いつかは高級車に乗ってみたい」 誰もが一度は抱く憧れではないでしょうか。
しかし同時に、「自分の年収で本当に買えるのだろうか?」という現実的な疑問が頭をよぎるものです。
特に、仕事で成果を出し、年収が800万円、1000万円と大台に乗った方なら、その思いは一層強くなるはず。
この記事では、そんなあなたのための「高級車購入のリアル」を徹底解説します。
年収に見合った車の購入予算の考え方から、年収800万円、1000万円で狙える具体的な車種、そして意外と見落としがちな維持費まで、この記事を読めば、憧れの高級車がぐっと現実的な目標に変わります。
憧れの高級車、購入の目安は「年収の半分」って本当?

高級車購入を考え始めると、まず気になるのが「一体いくらの車までなら無理なく買えるのか」という点です。
よく「車の購入予算は年収の半分が目安」と言われますが、これは本当なのでしょうか。
一般的な車の購入予算の考え方
結論から言うと、「年収の半分」というのは、多くの人にとって妥当な目安と言えます。
例えば、年収800万円なら400万円、年収1000万円なら500万円が車両購入予算の上限の目安となります。
これは、自動車ローンを組む際の審査基準とも関係しています。
多くの金融機関では、年間のローン返済額が年収の30%〜40%以内に収まることを一つの基準としています。
年収の半分程度の価格の車を、頭金を入れて3〜5年のローンで組めば、この基準に収まりやすく、無理のない返済計画が立てられるというわけです。
なぜ「年収の半分」が重要なのか?
「年収の半分」という目安は、単にローン審査のためだけではありません。
車は購入して終わりではなく、その後も継続的に「維持費」がかかります。
- 税金(自動車税、重量税)
- 保険料(自賠責保険、任意保険)
- メンテナンス費用(車検、オイル交換、消耗品交換など)
- 燃料費
- 駐車場代(必要な場合)
予算いっぱいで車を購入してしまうと、これらの維持費が家計を圧迫し、せっかく手に入れた高級車が負担になってしまう可能性があります。
購入価格を年収の半分に抑えることで、維持費を支払うための経済的な余力を残すことができるのです。
【年収800万円】で狙える!おすすめ高級車7選

年収800万円の場合、購入予算の目安は400万円前後となります。
この価格帯は、国産高級ブランドやドイツ御三家のエントリーモデルが射程圏内に入り、選択肢が一気に広がる魅力的なゾーンです。
国産ブランドのおすすめ車種
日本のものづくりの粋を集めた国産高級車は、品質の高さと信頼性、そして充実した装備が魅力です。
車種名 | 特徴 | 新車価格帯(目安) |
レクサス UX | 洗練されたデザインのコンパクトSUV。取り回しが良く都市部に最適。 | 約400万円〜 |
トヨタ クラウン | 日本を代表する高級セダン。伝統と革新が融合した乗り心地。 | 約435万円〜 |
トヨタ ハリアー | 上質な内外装が人気の都市型SUV。静粛性も高く快適。 | 約312万円〜(上級グレードが射程) |
マツダ CX-60 | 直6エンジンを搭載した新型SUV。プレミアムな走りを実現。 | 約300万円〜(上級グレードが射程) |
輸入車(ドイツ御三家)のエントリーモデル
「一度は乗ってみたい」という声が多いドイツ車も、この価格帯なら十分に狙えます。
車種名 | 特徴 | 新車価格帯(目安) |
メルセデス・ベンツ Aクラス | スリーポインテッドスターの輝き。先進安全装備も充実。 | 約449万円〜 |
BMW 1シリーズ | スポーティーな走りが魅力のコンパクトカー。駆けぬける歓びを体感。 | 約431万円〜 |
アウディ A3 | 知的でクリーンなデザイン。上質な内装と乗り心地が人気。 | 約364万円〜 |
【年収1000万円】ならここまで狙える!おすすめ高級車8選

年収1000万円になると、予算の目安は500万円前後にアップします。各ブランドの中核を担う人気モデルが視野に入り、より満足度の高い一台を選ぶことが可能です。
国産ブランドのフラッグシップモデル
憧れのレクサスや、さらに上級のクラウンも現実的な選択肢となります。
車種名 | 特徴 | 新車価格帯(目安) |
レクサス IS | スポーティーな走りとデザインが魅力のFRセダン。 | 約480万円〜 |
レクサス NX | サイズ感と高級感のバランスが良い人気SUV。 | 約485万円〜 |
トヨタ アルファード ヴェルファイア | 「高級ミニバン」の代名詞。広大な室内空間と豪華な内装。 | 約540万円〜(グレードによる) |
輸入車(ドイツ御三家)の人気モデル
各メーカーの「顔」とも言えるDセグメントのセダンやSUVがターゲットになります。
車種名 | 特徴 | 新車価格帯(目安) |
メルセデス・ベンツ Cクラス | 「小さなSクラス」とも呼ばれる高い質感。オールマイティな優等生。 | 約650万円〜(認定中古車も視野に) |
BMW 3シリーズ | スポーツセダンのベンチマーク。運転の楽しさは随一。 | 約568万円〜 |
アウディ A4 | バーチャルコックピットなど先進的な装備と洗練された内外装。 | 約518万円〜 |
ちょっと背伸びして「ポルシェ」も?
新車では難しいかもしれませんが、認定中古車に目を向ければ、ポルシェのようなスポーツカーブランドも夢ではありません。
車種名 | 特徴 | 中古車価格帯(目安) |
ポルシェ マカン | ポルシェの走りを楽しめるコンパクトSUV。実用性も高い。 | 500万円台〜 |
ポルシェ 718ケイマン | 純粋な走りを楽しむためのミッドシップスポーツカー。 | 600万円台〜 |
忘れてはいけない!高級車の「維持費」は年間いくら?

憧れの車を手に入れても、維持できなければ意味がありません。高級車は購入費用だけでなく、維持費も国産大衆車より高くなる傾向があります。
維持費の内訳
年間の主な維持費は以下の通りです。
項目 | 内容 | 備考 |
税金 | 自動車税/軽自動車税、自動車重量税 | 排気量や車両重量で決まる |
保険料 | 自賠責保険(強制)、任意保険 | 車両保険の金額が車両価格に比例して高くなる |
メンテナンス費 | 車検、法定点検、オイル・タイヤ交換など | 部品代や工賃が国産車より高い傾向 |
燃料費 | ガソリン代(多くはハイオク仕様) | 燃費や走行距離による |
その他 | 駐車場代、高速道路料金など | 必要に応じて |
年間維持費シミュレーション
あくまで一例ですが、年間1万km走行、駐車場代月額1.5万円と仮定した場合のシミュレーションです。
- 年収800万円クラス(車両価格400万円のSUV)の場合
- 年間維持費:約50万〜70万円
- 年収1000万円クラス(車両価格500万円の輸入セダン)の場合
- 年間維持費:約60万〜90万円
特に輸入車は、故障時の修理費用や部品代が国産車の数倍になるケースもあります。任意保険の車両保険への加入は必須と考えましょう。
高級車購入で後悔しないための3つのポイント

最後に、憧れの高級車ライフを最高のものにするために、購入前に押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。
1. ライフプランを考慮した資金計画を立てる
結婚、出産、住宅購入など、将来のライフイベントも考慮して資金計画を立てましょう。車のローンだけでなく、教育費や住宅ローンなど、他の支出とのバランスを見ることが重要です。
2. 必ず試乗して乗り心地やサイズ感を確かめる
カタログスペックだけではわからないのが、車の本当の魅力です。必ずディーラーで試乗し、運転のしやすさ、乗り心地、家族からの評判などを確かめましょう。特に、自宅周辺の道路や駐車場のサイズに合うかは重要なチェックポイントです。
3. 新車だけでなく「認定中古車」も視野に入れる
「予算は少し足りないけど、ワンランク上のモデルに乗りたい…」 そんな時に強力な選択肢となるのが「認定中古車」です。
認定中古車とは、メーカーが定める厳しい基準をクリアした高品質な中古車のこと。価格が割高というデメリットはありますが、新車のような保証が付帯しているなど、安心して購入できる大きなメリットがあります[4]。予算内で憧れのモデルを狙える可能性が広がるため、ぜひ検討してみてください。
FAQ|高級車の年収に関するよくある質問
- 年収500万円で高級車は買えますか?
購入自体は可能ですが、慎重な判断が必要です。年収の半分である250万円を予算の目安とし、中古車を中心に探すのが現実的です。例えば、3〜5年落ちのレクサスCTやBMW 1シリーズ、アウディA1などが候補になります。ただし、維持費の負担が大きくなる可能性があるため、家計に占める車のコストをしっかりシミュレーションすることが重要です。
- ローンの頭金はいくらくらい必要ですか?
必須ではありませんが、車両価格の20%〜30%程度を用意できると理想的です。頭金を入れることで月々の返済額を抑えられ、ローンの審査にも通りやすくなるというメリットがあります。
- 見栄で高級車を買うと後悔しますか?
後悔する可能性が高いと言えます。身の丈に合わない車は、維持費やローンの支払いが重荷になり、精神的なストレスにも繋がります。車は生活を豊かにするためのツールです。見栄のためではなく、自分が本当に満足できる、無理のない範囲の一台を選ぶことが、長く幸せなカーライフを送る秘訣です。
- 一番維持費が安い高級車はどれですか?
一般的には、国産のハイブリッド車が維持費を抑えやすい傾向にあります。特にレクサス系のハイブリッドモデルは、燃費が良いことに加え、国産車ならではの信頼性の高さから、輸入車に比べて突発的な修理費用が発生するリスクが低いと言えます。
- リセールバリューの高い高級車は何ですか?
リセールバリュー(再販価値)を重視するなら、トヨタのランドクルーザーやアルファード、レクサスのLXやRXといった大型SUVが非常に人気です[5]。輸入車では、ポルシェ 911やメルセデス・ベンツ Gクラスなどが高い価値を維持する傾向にあります。
まとめ|計画的な予算で、憧れのカーライフを実現しよう

高級車は、もはや一部の富裕層だけのものではありません。
年収800万円、1000万円というステージに到達したあなたなら、計画的な予算立てと賢い車種選びで、十分にオーナーになることが可能です。
大切なのは、「年収の半分」という目安を意識し、購入後の維持費まで含めたトータルコストで判断すること。
そして、新車だけでなく認定中古車という選択肢も持ちながら、自分のライフスタイルに本当に合った一台を見つけることです。
この記事が、あなたの「憧れ」を「現実」に変えるための一助となれば幸いです。
参照文献リスト
[1] voiture.jp, 年収の目安はいくら?車の購入予算と世帯年収から見るおすすめ車種を紹介, https://voiture.jp/car-purchase/purchase-budget-and-annual-income/
[2] 株式会社千葉興業銀行, 車を買うなら年収の何割がいい?予算別に購入できる車種を紹介, https://www.chibakogyo-bank.co.jp/kojin/column/article067/
[3] ガリバー, 外車の維持費は国産と比べて高い?項目別解説と維持費を抑える方法, https://221616.com/norico/foreigncar-maintenance-cost/
[4] ここしん, 認定中古車とは?一般中古車との違いやメリット、向いている人を解説, https://cocoshin.jp/car/certified_used_car/
[5] カーセブン, 【2025年最新】リセールバリューの高い車ランキング!中古でも高く売れる車の特徴も紹介, https://www.carseven.co.jp/guide/news/5807/